一柱寺はその昔、李王朝時代のタンロン皇城の東部にある
クアンドゥック県タインバオ村という地方に位置していたが、現在、ハノイ市バーディン区のチュアモットコット通りにある。
一柱寺は「大越史記全書」によると、李太宗帝の時代の1049年に建設されたという。「冬の10月に延祐寺を築いた。昔、皇帝は観世音が蓮花臺に座しており、そして皇帝を蓮花臺まで連れて行ったという夢を見たという。
起床した後、各官吏に話したところ、不運の兆しであると考えたものもいた。善恵坊主様は寺を建設し、真ん中に石柱を立てあげてその上に夢で見た観世音の蓮花臺を設置するように勧めを出したという。」
一柱寺とよく呼ばれている蓮花臺は、各辺3mの四角形をし、曲線の屋根を有している。そして、地上高4 m、直径1,2 mの円筒形の石柱の上に建てられている。石柱は2つのブロック構造で巧みに組み合わされているので、一見して一個の岩のように見える。寺全体が1本の石柱の上に設置されるのは、一柱寺の建築様式の特徴である。
この建築様式には、蓮というロマンティックで詩的な想像力と堅実な土台を持つ木造建築との大胆な結合が潜んでいる。特に、柱から床まで使われる対角の支柱が寺全体をしっかりとしたものにしながら、蓮の葉の舞い上がる屋根と床の間の完全なる対称といった審美的な効果をもたらしている。
大地を象徴する四角い池を背景に丸い天、四角い大地)、寺は仁愛が世界中を照らすという高尚な思想を有しているのだ。木・石を結合する建築物は、池、草木といった自然の景色の中でよりより親しいものとなり、また純粋かつ優雅な感じを与えている。
その高貴さが感じられる建築は、天地、水、植物の緑と共有しているので、ここを訪れた人々がそのような背景の中ですべての悩みを振り払い、澄み切った心情を持つことができるだろう。
一柱寺は1962年4月28日にベトナムの文化省により、歴史・建築・美術遺跡と認定された。そして、2006年5月4日には「ベトナムで最も独特な建築様式の寺」として、『ベトナム・ギネスブック』に登録された。現在、正月や満月の日、陰暦の毎月1日などになると、大勢の人々が一柱寺に祈願に訪れる。また、特に外国人観光者はこの雄一無二の遺跡に、大変素晴らしい印象を持つという。
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